300年の時を経ても受け継がれる伝統の技と不可能を可能にする不屈の精神、クリスタルガラスにかける誇りと情熱がある。

 

1910年当時のGAPEL 280名ほどのカッティング職人がいたという。

SLAVIA CRYSTALの歴史

受け継がれるクリスタルの輝き。匠の技が紡ぐ伝統。

 

SLAVIA CRYSTAL の物語は、数世紀にわたるヨーロッパのガラス工芸の伝統に根ざしています。

現在のスロバキアにあたる地域では、早くも17世紀に、イエズス会の修道士たちが教会で使用するガラス器を製造していたと伝えられています。豊かな天然資源に恵まれたスロバキアの山岳地域は、やがてヨーロッパのガラス工芸を支える重要な産地として知られるようになりました。

旧チェコスロバキア時代、ボヘミアンクリスタルの名を世界に広めた精緻なエングレービングやカット加工の多くは、スロバキアの山あいに暮らす熟練の職人たちによって手がけられていました。

その卓越した技は高く評価され、オーストリア=ハンガリー時代の優雅さや女帝マリア・テレジアの歴史的遺産にも結びつく伝統として語り継がれてきました。こうしたクリスタル工芸は、スロバキアが誇る文化的な宝のひとつと考えられるようになったのです。

 

ボヘミアンクリスタルから、新たなブランドの誕生へ

チェコスロバキア時代、ガラス工場は国有化され、その製品は名高い「ボヘミアンクリスタル」の名のもとに世界各地へ輸出されていました。

しかし、1993年にチェコスロバキアがチェコ共和国とスロバキア共和国へ平和的に分離した後、スロバキアのクリスタルメーカーは、歴史あるボヘミアの名称をそれまでと同じようには使用できなくなりました。

その後の激しい変化のなかで、多くの老舗工場が閉鎖を余儀なくされ、何世代にもわたり受け継がれてきたガラス製造や彫刻の技術は、失われかねない危機に直面しました。

この時期、MARDAK INTERNATIONALは、強い決意を共有するスロバキアの職人たちと出会いました。

スロバキアが誇る卓越したエングレービングとクリスタルカットの伝統を未来へ継承するために、新しい独創的な製品を生み出したい。

この共通の想いが、SLAVIA CRYSTALの出発点となりました。

 

SLAVIA CRYSTALの誕生

2010年、スロバキアの熟練職人たちとMARDAK INTERNATIONALは、SLAVIA CRYSTALの名を冠する最初の製品の共同開発に着手しました。

それが、クリスタル洗面ボウルです。

ヨーロッパの伝統的なクリスタル工芸が持つ輝き、透明感、強度、そして芸術性を保ちながら、本物のクリスタルで洗面ボウルをつくり上げること。それは、まったく新しい挑戦でした。

5年にわたり、幾度となく試作と改良を重ね、技術開発に取り組みました。

そして誕生したのが、スロバキアを代表する格調高い伝統的カットパターンのひとつ、Decor 160を施したクリスタル洗面ボウルです。

 

その名は、VICTORIA。

VICTORIAは、SLAVIA CRYSTALの原点を象徴する最初の傑作となりました。幾世代にもわたり受け継がれた匠の技が、現代のインテリアに向けた新しいかたちへと生まれ変わったのです。

やがて、個性豊かな10モデルのコレクションへと発展し、クリスタル洗面ボウルの美しさを引き立てる専用アクセサリーも誕生しました。

 

スロバキアから世界へ

2015年7月、SLAVIA CRYSTALはヨーロッパでのデビューを果たしました。

以来、そのクリスタル洗面ボウルは、ラグジュアリーホテルのスイートルームや特別なプライベートレジデンスなど、上質なインテリア空間に選ばれてきました。

一つひとつの優美な輝きには、機械だけでは生み出すことのできないものが宿っています。それは、この素晴らしい伝統を今に受け継ぐスロバキアの職人たちの誇り、経験、そして情熱です。

光がきらめくたびに、そのクリスタルを形づくった人の手が感じられる。

刻まれた模様の一つひとつが、世代を超えて受け継がれてきた物語を語りかける。

それが、SLAVIA CRYSTALの輝きです。

 

ボヘミアの伝統と、再びひとつに

2018年11月、SLAVIA CRYSTALは新たな章を迎えました。一部のクリスタル素地の製造工程に、チェコ共和国の炉による製造を取り入れたのです。

チェコのガラス製造の伝統と、スロバキアの卓越したエングレービング技術。この二つが結びつくことで、SLAVIA CRYSTALは、歴史あるボヘミアンクリスタルの世界と再び深いつながりを持つこととなりました。

今日のSLAVIA CRYSTALは、ヨーロッパを代表する二つのクリスタル工芸の伝統に、日本の妥協なき品質管理を融合させた、希少なものづくりを体現しています。

 

スロバキアの文化遺産に着想を得て

 

SLAVIA CRYSTALの故郷は、豊かな文化的伝統でも知られています。

この地域では古くから、独特の装飾模様が民族衣装や家屋、日々の暮らしの道具を彩ってきました。その個性豊かな意匠は、今もスロバキアの文化遺産の大切な一部として受け継がれています。

2012年のロンドンオリンピックでは、伝統的なスロバキアの模様を取り入れたデザインが**スロバキア代表選手団**のユニフォームに採用され、その文化的な魅力が国際的にも紹介されました。

緑豊かな山々と穏やかな村々に囲まれたこの地域には、古きヨーロッパの面影と美しさが今も残っています。そこは、ものづくりと文化、そして日々の暮らしが、何世紀にもわたって深く結びついてきた場所です。

こうした伝統模様から着想を得た意匠は、VICTORIAやELIZABETHなど、SLAVIA CRYSTALのコレクションの縁を彩るエングレービングにも見いだすことができます。

さりげない細部のなかに、それぞれの作品と、その物語が始まった故郷とのつながりが息づいています。

 

ヨーロッパの匠の技。日本の品質。

 

SLAVIA CRYSTAL**のすべての製品は、チェコ共和国とスロバキアで製造されています。そこでは、高度な技術を持つ職人たちが、幾世代にもわたるガラス製造の知識と技を守り続けています。

製造は、日本側の組織との協力・監督のもと、厳格な品質管理基準に沿って行われています。製造工程から最終検品まで、一貫した高い品質を維持することを目指しています。

クリスタル洗面ボウルは、適用される**欧州規格および日本産業規格(JIS)**への適合を目指して開発されており、卓越した美しさと、現代の建築・インテリアに求められる信頼性を追求しています。

ヨーロッパで生まれ、日本の品質管理で磨き上げる。**

SLAVIA CRYSTAL**は、単なるクリスタル製品のコレクションではありません。

それは、数世紀にわたるヨーロッパの伝統を未来へつなぐこと。

失われていたかもしれない職人の技を守り続けること。

そして、そのかけがえのない遺産を、まったく新しいかたちへと昇華させることです。

 

歴史が育んだクリスタル。

熟練の職人が刻む芸術。

日本の品質管理が磨き上げる完成度。

世界の特別な空間のために。

ヨーロッパの歴史、スロバキアの匠の技、そして現代のラグジュアリーがひとつになる場所。

SLAVIA CRYSTALの、時を超えて輝き続ける美しさをご体感ください。

 

 

のどかで大自然に囲まれた美しい村Cicmany (チチマニュ)の民家

2012年ロンドンオリンピックのスロヴァキア選手団のユニフォーム